横浜市立大学


川崎 博史

理学部 非常勤講師 


研究概要


細胞内に多くのタンパク質が適切に配置され、相互作用することで様々な生命現象が発現します。タンパク質はいくつかの種類の機能的なドメインの組み合わせで構成されており、これらの構造と働きによってタンパク質の機能が決定されています。ゲノム、プロテオームを比較し、それを構成するタンパク質あるいはタンパク質ファミリーの構造を対称性に基づいた座標系から解析して、分子進化的な観点から構造と機能の関連を解明する研究を行っています。

細胞の機能を制御するシグナル伝達系においてカルシウムは重要な役割を果たしています。EF-ハンドタンパク質ファミリーは、カルシウムによるシグナル伝達機構で中心的な役割を果たしているカルモデュリンなどを含む大きなグループです。EF-ハンドタンパク質の構造の対称性に基づく内部座標系を定義し、標的分子やカルシウムイオンの結合に伴うドメインの構造変化の解析を行っています。
Geometrical Analysis of EF-hand
EF-hand Database

また、細胞内でのタンパク質の分解が、細胞周期など様々な現象の制御に深く係わっていることが明らかになってきました。細胞内でのタンパク質分解で中心的な役割を果たしているプロテアソームやアミノペプチダーゼなどは、大きな複合体を形成し、そのサブユニットは対称的に配置されています。これらの複合体の対称性の進化的な形成にもにも興味を持っています。また、カルシウムによって制御される細胞内プロテアーゼ、カルパインの分子進化や構造と機能に関する研究も行っています。





研究業績リスト

h-index = 53 (Sum of the Times Cited = 8295 / Total articles in the list = 136) [May 20, 2011]
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